アール・デコ期のブローチ。中心のダイヤモンドは覆輪留め。幾何学模様を作るダイヤは彫り留め。サファイアはカリブレカット。
模様の輪郭はすべて細かいミルグレインが施されています。
デザインに合わせて石をカットする手間やコストもさることながら、山形の部分に注目してみると、その反対側の石が見えなくなるように作るには、三角形の高さと角度を綿密に合わせることが重要で、その微妙なバランスを取るのにはかなりの熟練された職人でも難しい工程だったことでしょう。
立体的にデザインされているので、着ける向きや身体の角度によってダイヤがメインに、サファイアがメインに…と
さまざまな表情の変化をお楽しみいただけます。まるでだまし絵を見ているようなとても手の込んだ逸品です。
長さ4.5cm、幅1.2cmと小ぶりながらも、
ジャケットの襟元、ブラウスやカーディガンの首元に洗練された装いにいかがでしょうか。