ロイヤルブルーのブリストルガラスと、銀台にセットされたローズカットダイヤモンドとのコントラストが美しいリングです。
どちらかというと すっきりとした印象のマーキース型のガラスのその上には、花のモチーフを中心にシンメトリーに整然と葉模様が並んでいます。
ブリストルガラスの周りには金の縁取り。
アウトラインはシルバーで蔽い、リング中心のサイドにあたるところには、
ダイヤが7石づつグラディーションにセットされています。
フェイス裏側のゴールド部分は、滑らかな曲線を描くように作られている為、
着け心地はリングが指に吸い付くような心地の良いものに。
その裏面には、残念ながら表面のダイヤをセットしている銀台が緩んでしまったのでしょうか、
固定するためのお直しの跡が見られます。
ガラスはこの時代、宝石と並んで高価であり､また貴重なものでもありました。
特にこちらのような研究を重ねて完成された､
ブリストル地方で作られました美しいガラスは、注目の的になったのではと想像できます。

サイズ13号（サイズ直し可能です。ご相談くださいませ）
リングフェイスのサイズは縦 約25ｍｍ　横約12.5㎜

ガーネットのパープルがかったピンク、パールのホワイト、ペリドットの黄味がかったグリーンの3色が縦に並んだ、花畑を連想させるようなお色味が楽しいイヤリング。
パールの上下の繋ぎの部分で揺れる作りになっている為、着けていただくと所作に合わせて可憐に揺らめきます。
お石の美しさを強調するように、金の台座はあくまでもシンプルに。
とはいえ、ガーネットの覆輪留めされた留めをご覧いただくと花びらの用に細工してあることがわかります。
シンプルなデザインですが、細部にこだわりを感じることが出来ます。

またこちらはサフラジェットと呼ばれるお品物だと思われます。
まだ女性に参政権がなかった時代の19世紀後期から始まりました女性参政権運動。
1903年よりイギリスで激しく運動を行いましたエメリン・パンクハースト率いる、
「婦人社会政治連合（WSPU)」のメンバーをサフラジェットと呼びます。
この運動には
Give Women th Votes (女性に参政権を！！）より
Gのgreen Wのwhite Vのvioletの3色がシンボルカラーとして使用されています。
緑は希望　白は純粋を、そして紫は尊厳を表しています。
この3色を使用したジュエリーを身に着けることにより、女性も意思表示することが出来たのですね。

このような歴史的背景を感じながらジュエリーを楽しむことが出来るのは、
アンティークジュエリーならではの醍醐味だと思われます。

追記
1918年　イギリス　30歳以上の女性には普通選挙権が認められます。

照りの良いオールドカットダイヤモンドが5石。
20世紀初期のイギリス製らしい、洗練されたデザインは
華やかで、エレガントな印象。
18金製のホールマークがございます。
レースをイメージさせる端正な透かし模様は、
場面だけではなく、立ち上がり部分にも。
アンティークらしい作風ですが、現代的な細いシャンクによって
モダンジュエリーとの相性も抜群。
どんな年代の方がお召しになっても、さりげない女性らしさを
纏うことができる、懐の深い作品です。

カボションカットのアメシストが
14金製の枠にあって美しい色のコントラストを見せます。
花綱のような彫金はフランスのジュエリーを思わせますが
どこかアールデコの香りも漂い、見るものを飽きさせません。
瑞々しく香り立つような菫色の雫。
下部に従えた真珠も端正なバランスです。
14ctゴールドは、ややマットな仕上がりで
アメシストとパールを一層引き立てています。
デコルテに朝露を含んだ花を載せるような
可憐な印象の作品です。

お写真のチェーンは別売りでイギリス製20世紀初期の作品です。
18金製で45㎝。（品番N-66）
￥76.000+税